アフターピルの働き、その効果って?

働きを知る

通常「ピル」と呼ばれるものは、主に低用量ピルを指します。それは、日々続けて服用することで避妊効果が期待される薬です。その薬とは違い、性行為中の避妊に失敗した時に使用するアフターピルというものがあります。低用量ピルのように徐々に避妊効果があらわれるのとは異なり、一時的に大きくホルモンバランスを乱すことで妊娠しないように働きかけます。そのため、身体には大きな負担となるのです。それではアフターピルの働き、そして効果はどれほどなのでしょうか。

早く服用するほど、避妊効果は高い

アフターピルは性交後72時間以内に服用しなければいけません。それ以上の時間が経過してしまえば、効果は半減します。それは、精子が卵子にたどりつき、受精して子宮内膜に着床することを防げる時間が72時間だというのを指しています。

早ければ早い服用ほど避妊効果が上がるというのは、実際に性交後12時間以内にアフターピルを服用した人が60~72時間以内に服用した人に比べ、8倍も妊娠が起こりにくいという報告もあることから分かっています。

ピルには2つの女性ホルモンが含まれている

毛糸で出来た2つのハート
低用量ピルやアフターピルには、どちらにもエストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンとプロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンの2つの女性ホルモンが配合されています。女性が毎月排卵と月経を繰り返す生理周期をコントロールしているのが、この2つの女性ホルモンなのです。

ピルを服用することで、妊娠している時同様に2つの女性ホルモンが常に一定量に安定して体内に保たれます。そうすることで、ホルモンバランスが妊娠した状態のようになり、卵巣や子宮が「妊娠しているから、今は次の妊娠を防がなければ」という錯覚を起こすのです。そうなることで、排卵の抑制・精子の子宮頚管への通過抑制・受精卵の着床抑制などが働きます。

低用量ピルはその女性ホルモンを徐々に摂取する為に、それほど大きく副作用は現れません。しかし、アフターピルは1回の服用でその作用をする為に、大量のホルモンを摂取させるので、大きな変化が起きます。その反動として、副作用が大きくあらわれてしまうことがあるのです。

アフターピルの服用で子宮内膜を強制的に剥がす

卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれているアフターピルを服用することで、疑似妊娠状態となり、受精卵が出来ても着床しないようにします。そして、服用後数日で子宮内膜は剥がれ、消退出血となって体外に排出されます。消退出血は通常の生理より、比較的量は少ない程度です。
その効果は人それぞれですが、5日~2週間程度で起きる人は多いと言います。基本的にアフターピルを服用後3週間以内もしくはそれ以前に生理予定日の前後で出血があれば、避妊成功といえるでしょう。

ただし服用後の出血が極端に少ない場合は受精卵の着床の際に、子宮内膜を少し傷つけることで起こる着床出血の可能性もありますので、産婦人科での妊娠検査をオススメします。また、アフターピル服用後3週間が経過しても出血や生理が起こらない場合も妊娠の可能性がある為、早急に病院を受診しましょう。
もし、妊娠していたとしてもアフターピルの服用で胎児に何かしら影響がある訳では無いので落ち着いて行動をするようにしてください。

効果が大きい分、服用にも注意が必要

注意も必要
通常、女性にとっては女性ホルモンのバランスは整っている方が体調にも美容にも良いことです。しかし、アフターピルを服用するとそのバランスを意図的に大きく変化させて乱すことになるので、体調を崩しやすくなります。そのため、決められている錠剤数を適正なタイミングで服用するようにしましょう。

適正なタイミングというのは、性交後24時間以内もしくは72時間以内のことを指します。しっかり決められたルールを守って服用しても、その効果の大きさから副作用が強くでてしまう可能性もあります。さらに避妊の確率を上げようとして勝手な判断で服用する錠剤数を増やしたりすると、さらに大きく深刻な影響が身体に現れてしまう可能性もあります。
普段から服用している薬などがあれば、医師に併用しても大丈夫かどうか確認しましょう。

ピルの服用は血栓症を引き起こしやすくする

低用量ピルやアフターピルに含まれる卵胞ホルモンにより、血液が固まりやすくなる成分が体内に増えます。また、黄体ホルモンも当の代謝異常や悪玉コレステロールの増加、血管異常を引き起こしやすくするといわれています。普段、血液はバランスを保って流れていますが、ピル服用によってホルモンバランスが乱れることで血栓症になりやすくしてしまうのです。

そのため、35歳以上のヘビースモーカーの方や糖尿病、高血圧の方には病院での避妊薬の処方もされません。それほど危険なのです。また、妊婦の方は既に女性ホルモンが多く分泌されている状態なので、ピルを服用してしまうと胎児には問題はありませんが母体に悪影響をおよぼしてしまいます。思い当たることがある方は、服用しても良いかどうか医師の判断を仰ぐようにしましょう。

もしもの時のアフターピル、しっかり理解した上での服用を

お守り代わりのクローバー
性行為後、妊娠しない為のアフターピル。それだけ聞くと軽い気持ちで服用する人もいると思います。しかし、実際には体への負担は大きいことを代償に、妊娠をしないように働きかけているのです。ピルの大きな副作用の1つである血栓症も加齢とともに発症のリスクは高くなってしまいます。
しっかり理解して、どうしても必要な時にアフターピルの服用をすることは大切ですが、ただの自分の欲の為に性行為後服用しておけば大丈夫などと考えてしまうと、アフターピルを服用することが常用化してしまうのではないでしょうか。

そうなれば、血栓症のリスクが高くなるなどの危険性を高めるとともに身体への大きな負担をかけた状態を続けてしまいます。そうなれば、代謝や自己免疫なども低下につながってしまう恐れもあります。そうならないためにも、アフターピルをしっかり理解して、最終手段のお守りとして服用をするようにしましょう。